2017年6月に4ベイNASの Synology DS416j を購入。最初は 3TBx2本だけでディスク容量が不足したらHDDを増設という運用をしてます。
Synology の4ベイNAS がオススメな理由、実際にかかった費用などをまとめておきます。
Synology 4ベイ NAS の特徴
一般的な NAS と RAID について

NAS(Network Attached Storage、ナス)はネットワーク上にファイルを保存したり共有したりできるファイルサーバーです。HDDが故障した場合でもデータが損失しないように RAID(レイド)と呼ばれる機能があります。
RAID は複数のHDDをまとめて管理してデータを冗長化する技術です。冗長化の方式にはいろいろ種類がありますが、RAID 0(ストライピング(冗長化無し))、RAID 1(ミラーリング)、RAID 5(パリティ分散)が一般的に家庭用NASで使われてます。
2ベイNAS の場合、HDDが2本までしか入らないので使えるのは RAID 0、RAID 1 のどちらかしかありません。RAID 0 は冗長化無しでHDD故障の対策にはならないので基本は RAID 1 になります。
RAID 1 は2本のHDDに同じデータを書き込むことで1本壊れても大丈夫というものなので、データ容量は半分になります。具体的には 3TB HDD x2本 で RAID 1 にした場合、使える容量は (3TB x2本)/2 で約3TBになります。
4ベイNAS の場合、HDDが4本まで入るので、2本以上で RAID 0、RAID 1、3本以上で RAID 5 が選択できます。一般的には費用対効果を考えて3本以上の場合は RAID 5 を使うことが多いです。
ざっくりとした RAID 5 のイメージはパリティと呼ばれる復元用のデータを含めて全HDDでデータを分散して保持させることで、どれか1本のHDDが故障しても残りのHDDから復元を可能にしたものです。データ容量はHDD本数-1本くらいの容量となります。具体的には 3TB HDD x3本 で RAID 5 にした場合、使える容量は 3TB x(3本-1本) で約6TBになります。3TB HDD x4本 で RAID 5 にした場合、使える容量は 3TB x(4本-1本) で約9TBになります。
Synology の 4ベイNAS の場合は次項の SHR という更に優れた RAID が選択可能です。
- 2ベイNASの冗長構成は2本で RAID 1 のみ
- 4ベイNASの冗長構成は2本なら RAID 1、3本以上で RAID 5 が選択できる
- RAID 1 は容量が半分、RAID 5 はHDDの本数-1本の容量になる
- Synology の4ベイNASは更に優れた SHR が選択できる
Synology Hybrid RAID(SHR)について

Synology の4ベイNASでは Synology Hybrid RAID(SHR)というものが選択できるのですが、これが非常に強力なのです!自分はこの機能があるから Synology の4ベイNASを購入しました。
通常の RAID はすべて同じ容量のHDDじゃないとダメで、容量の大きいHDDを混在できても一番容量の少ないHDDに合わせて利用されるため余った部分は無駄になります。例えば 3TB x4本で RAID 5 (9TB)で運用してて、数年後に 6TB の HDD と交換して容量を増やしたい場合、4本すべてを6TBに交換する必要があるためかなりの出費となります。
SHR はHDDを自動的に効率よく運用してくれる Synology 独自の RAID 機能です。
例えば、最初は 3TB x2本で SHR にすると自動的に RAID 1 で 3TB で運用され、3TB x2本を追加して 3TB x4本にすると RAID 5 で9TBになります。数年後に容量を増やしたい場合、2本だけ 6TB に交換すると、SHR が勝手に余った 3TBx2 でRAID 1を組んでくれるので全体として 9TB+3TB の 12TB になります。
Synology の4ベイNASであれば最初は少ない容量で費用を抑えておき、容量が不足した時に最低限の費用で効率良く増設できるとても優秀なNASなのです!
- Synologyの4ベイNASは SHR にしておくとHDD本数に応じた最適な RAID を適用して効率良い運用が可能
Synology DiskStation Manager(DSM)について

Synology NAS が優れてるのは SHR だけでは無く、DiskStation Manager(DSM)という GUI で NAS の管理がしやすい OS が動いてることがあります。
NAS 専用に作った Linux みたいなイメージですが、一般的なディスクやアカウントの管理だけでなく、パッケージを追加することでいろんな機能が追加できるのが特徴です。
通常、NAS はファイルサーバですが、音楽や写真や動画のサーバを立てたり、Linux で一般的な DNSサーバ、メールサーバ、Proxyサーバ、Webサーバ などを立てたり、WordPress、PHP、Python、Perl なども動かすことができます。
さらに上位モデル(Plusシリーズ)は Virtural Machine Manager で VM を立てて、本当の Linux や Windows を動かすことまでできるようです!
NASの運用について
HDD の増設計画

初めて NAS を購入する時、2ベイにするか4ベイにするかの検討のため、ざっくり以下のような場合を想定して試算をしてみました。
・現状、データが1TBある
・毎年、1TBづつ増えると想定
・4ベイNAS:3.5万円、2ベイNAS:2.5万円、3TB:0.75万円、6TB:1.2万円、10TB:3.0万円
■ 2ベイの場合
・1年目(1TB):3TBx2+2ベイNAS:RAID1 最大2.7TB:4万円
・3年目(3TB):6TBx2 :RAID1 最大5.5TB:2.4万円、計6.6万円
・6年目(6TB):10TBx2 :RAID1 最大9.1TB:6.0万円、計12.6万円
※容量が一杯になったら 2ベイNASを増設した方が安そう
■ 4ベイの場合
・1年目(1TB):3TBx2+4ベイNAS:SHR 最大2.7TB:5万円
・3年目(3TB):6TBx1 :SHR 最大5.4TB:1.2万円、計6.2万円
・6年目(6TB):6TBx1 :SHR 最大10.9TB:1.2万円、計7.4万円
・10年目(10TB):6TBx1 :SHR 最大13.6TB:1.2万円、計8.6万円
・14年目(14TB):6TBx1 :SHR 最大16.3TB:1.2万円、計9.8万円
長期間でデータが増加していく場合、安く増設できる4ベイの方が良いということがわかったので、自分は4ベイNASを購入しました。
ちなみに後ろに実際の運用状況を記載してますが、少しづつ増設して現在は8年目で 6TBx4 となりました。
バックアップについて

実際の NAS の運用でもう一つ考慮が必要なものにバックアップがあります。
RAID があるのでバックアップはしないことも多いですが、同じタイミングで買ったHDDは同じ時期に故障しやすいため、HDDが1本故障してすぐに他のHDDも故障するという話を良く聞きます。
ちなみにNASの機械自体が故障した場合、HDDは壊れて無くても中からデータを取り出すのは普通にはできず、高額なデータ復旧の専門業者に依頼するしかなかったりします。
また、セキュリティ的にもランサムウェアにNAS内のファイルを暗号化されたりする場合もあるので、定期的にバックアップを取っておくのが安心です。
普通に数TBをネットワーク経由でコピーするのは時間がかかるので、NAS本体に別の USB-HDD を接続して NASのバックアップ機能を使うのが一般的だと思います。
自分のNASの場合は Synology の DS416j ですが USB Copy というパッケージを使ってます。毎回全てのファイルをコピーするんじゃなく、前回コピーしてから更新があったファイルだけをコピーしてくれるのでコピー時間はそれほど長く無いし、バックアップした USB-HDD はそのまま PC に接続してファイルアクセスが可能です。
バックアップ用の USB-HDD は NAS と同じ容量が必要かというとそういうわけではありません。バックアップが必要なディレクトリを指定してバックアップができるので、バックアップに必要な容量の HDD を準備すれば良いし、複数のHDDに分割してバックアップなども可能です。
自分の場合、具体的には以下のような感じです。
・8TB の HDD を USB-HDD のケースに入れて DS416j の USB に接続
⇒ usbshare1-2 というフォルダにマウントされる
・バックアップしたいフォルダ毎に USB Copy でタスクを作成
・月に1回くらい手動でバックアップを実施
定期的なバックアップも設定できますが、USB-HDD を接続したままにする電気代も無駄なので手動でやってます。
バックアップの設定ではオーディオや動画、画像、特定のファイルや拡張子などの指定も可能ですが、最初からバックアップ不要なものはフォルダを分けておくのが単純で良いと思います。
ネットワーク構成とPC構成

我が家のネットワーク構成やPCについては別の記事で記載してるものがあったので、気になったら見てみてください。
実際にかかった費用

これまでに NAS運用のために購入した金額を記載しておきます。
■ 自分の運用状況
・2017年:3TBx2+4ベイNAS:SHR 最大2.7TB、バックアップ無し:4.9万円
・2022年:6TBx2+HDDケース:SHR 最大5.4TB、バックアップ6TB:2.3万円、計7.1万円
・2024年:8TBx1 :SHR 最大10.9TB、バックアップ8TB:1.6万円、計8.7万円
・2025年:6TBx2 :SHR 最大16.3TB、バックアップ8TB:3.1万円、計11.8万円
驚いたことに円安やHDDの価格高騰のせいで過去に購入してる額の方がだいぶ安いですね。。
2025年12月現在、Synology の4ベイNASは一番安い DS423 で約6万円、3.5インチHDD は一番安いもので 3TB 約1万円、6TB 約1.85万円、8TB 約2.25万円です。
先日、最初に購入した 3TBx2 で警告が出だしたので 6TBx2 に交換をしたのですが、バルクの HDD より USB-HDD の方が安いという異常な状態だったので、USB-HDD を購入して HDD(WD60EZAX)を取り出して使用しました。。取り出すのに苦戦したので別の記事でも書こうかと思います。
| 購入日 | 製品 | 購入価格 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|
| 2017/06/05 | Synology DiskStation DS416j x1台 | ¥33,600 x1 | Amazon | |
| 2017/06/05 | Seagate BarraCuda 3TB x2本 | ¥7,500 x2 | Amazon | |
| 2022/04/03 | Western Digital WD60EZAZ 6TB x2本 | ¥9,680 x2 | ノジマオンライン | |
| 2022/04/05 | Sabrent USB-HDD 外付けケース | ¥3,299 x1 | Amazon | |
| 2024/06/22 | Western Digital WD80EAAZ 8TB x1本 | ¥15,643 x1 | ツクモパソコンYahoo!店 | |
| 2025/11/25 | エレコム ELD-HTV060UBK | ¥15,379 x2 | Joshin web(Yahooショッピング) | |
| 合計 | ¥117,660 |





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